早稲田大学の有馬哲夫教授が4日、自身のツイッターに「ソウルや釜山に新しい条例を作ってほしい」「日本人は韓国人に『ヘイトスピーチ』(特定の集団に対する公開的な憎悪表現)をしていいが、韓国人は日本人にヘイトスピーチをしてはならないという内容」と書き込んだ。
さらに「それなら釣り合いが取れるだろう」として「日本の自治体は韓国とバーターで条例を作ってほしい」と続けた。
有馬教授のこの発言は、日本政府をはじめ大阪市、川崎市などが導入したヘイトスピーチを禁止する条例に関連したもので、条例のせいで日本人は韓国人を嫌悪する発言ができないが、その反対は可能だという部分を狙ったものだ。
これについて日本のネットユーザーらは、有馬教授の発言は適切ではないと指摘した。ネットユーザーらは「日本政府が定めた条例なのに、なぜ韓国に望むことがあるのか」「このような人が大学教授だとは信じられない」「日本で条例を作らなければならないほどヘイトスピーチをしたことを恥じるべきだ」「幼稚だ」「韓国で日本人に対するヘイトスピーチを見たことがない」などと書き込んだ。
一部のネットユーザーは「こんな条例は韓国だけが望む条例だ」「日本にいる外国人をみんな海外に追い出せばいい」などと書き込み、有馬教授を擁護した。
2016年に日本政府は、ヘイトスピーチ関連デモが2012年4月から16年9月にかけて少なくとも1152回あったと発表し、16年に「ヘイトスピーチ解消法」を導入した。これに大阪市や東京都なども同調したが、罰則などがなく、いずれも強制性がないものだった。
ヘイトスピーチを実施した人を処罰できる条例を日本で初めて導入したのは川崎市だ。19年に導入されたこの条例では、公共の場所で日本以外の国・地域の出身者やその子孫に対して差別的な言動を繰り返す者に、50万円以下の罰金が科される。
有馬教授は今年、ハーバード大学マーク・ラムザイヤー教授の慰安婦関連論文を擁護する著書を出版した。ラムザイヤー教授は2020年「慰安婦は皆、自発的な性労働者」という内容の論文を発表している。同教授は有馬教授の著書の序文で「日本軍は慰安婦を強制動員していない」と重ねて主張した。出版社側はこの本に関して「ラムザイヤー教授が言論弾圧を受けた」として「ラムザイヤー教授の論文を基に、素晴らしい歴史書が誕生した」と紹介した。