「北朝鮮に対する制裁を緩和すべき時になった」とする韓国外交部(省に相当)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官の発言と関連し、米国務省は「制裁の重要性」を強調したという。米政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が2日(現地時間)に報じた。国務省は韓国政府の主張について論評を求めたVOAに「北朝鮮は挑発を中止し、国連安全保障理事会決議に伴う義務を順守しつつ、米国との持続的かつ集中的な交渉に臨まねばならないとする強力かつ統一されたメッセージを国際社会が送ることが重要だ」とコメントした。
国務省は「北朝鮮は国連安保理決議に違反する制裁回避の努力を通じ、引き続き大量破壊兵器(WMD)と弾道ミサイル開発に資金を投入している」と指摘した上で、上記の考えを示した。国務省はさらに「北朝鮮に対する国連制裁は有効であり、米国はこれを引き続き実行する」ともコメントした。
今回の国務省によるメッセージは、韓国政府が北朝鮮に対する制裁の緩和を何度も主張する中で発せられた。鄭長官は1日、国会外交統一委員会の外交部国政監査で「北朝鮮に対する制裁緩和を検討すべき時になった」と発言し、またその前に行われた米ワシントン・タイムズとのインタビューでも「米国が北朝鮮に提供できる具体的なインセンティブ(誘因策)を提示する必要がある」との考えを示していた。