京畿道城南市の大庄洞開発事業を主導した火天大有と関連会社の天火同人に他人名義を借りた大株主が存在しているかどうか、実際の収益配分状況、ロビー疑惑などを裏付ける録音記録が検察に提出された。これにより、「火天大有のオーナーは誰か」という点について、検察の捜査が本格化するとみられる。
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捜査当局によると、「天火同人5号」のオーナーである会計士チョン・ヨンハク氏はこのほど、火天大有のオーナー、キム・マンベ氏、ユ・ドンギュ元城南都市開発公社本部長らと交わした会話の録音記録をソウル中央地検に提出した。チョン氏は2019年から最近まで19回の録音を行い、その相当数を提出したという。録音記録でキム氏、ユ氏らは互いを「ヒョン(兄さん)」「トンセン(弟)」と呼んでいるという。
録音記録には火天大有と天火同人の株主構成、政界や法曹界に対するロビー活動の状況などが含まれているという。具体的には「社員は自分が実質的所有者ではないことを皆知っている」「それを他の社員が知ったらどうするのか」「ならば(他人名義の出資金を)現金化できる方法はあるか」といった趣旨の発言があったとされる。一部には天火同人1-7号の株式の半分に別の実質的所有者がいるという発言もあった。
録音記録には他人名義を借りた大株主の収益配分のため、偽装会社を設立しようという話し合いもあったという。実際に録音記録に登場する事業目的と同じ会社が大庄洞疑惑関係者によって設立されている。捜査当局はキム氏が昨年、数千万ウォンずつ現金数十億ウォンを引き出したことも実質的所有者に収益を配分するためだったとみて捜査を進める方針だ。
こうした中、ソウル中央地検の「大庄洞開発疑惑専門捜査班」は同日、城南市の火天大有の事務所、ユ元本部長の自宅など10カ所余りを一斉に家宅捜索した。検察は今月19日、告発状を受理してから10日後に強制捜査に踏み切った格好だ。ユ元本部長は自宅が家宅捜索を受ける間、自分の携帯電話を窓の外に投げたという。法曹界からは「録音記録など内部関係者の暴露があった以上、検察としてこれ以上捜査をためらうのは難しいだろう」との指摘が聞かれた。