韓国大統領選挙まであと半年…野党有力候補を狙い撃ちした高位公職者犯罪捜査処

　高位公職者犯罪捜査処（公捜処）が尹錫悦（ユン・ソクヨル）前検察総長（日本の検事総長に相当）に対し、「告発するようそそのかした」被疑者として立件し、強制捜査に入った。大統領選挙まであと6カ月も残っていない時点で野党の有力大統領候補に対する捜査に着手したものであり、大きな波紋が予想される。尹前検察総長が所属する野党・国民の力は「野党弾圧だ」と反発している。

　公捜処は10日、国民の力の金雄（キム・ウン）議員に与党系政治家の告発をそそのかしたとの容疑が持たれているソン・ジュンソン検事と金議員の事務所や自宅など5カ所を家宅捜索した。親与党系団体「司法正義を正す市民行動」の告発を受理してから4日目のことだ。公捜処は捜査第3部（チェ・ソッキュ部長）検事と捜査官23人を投入し、パソコンや携帯電話などを押収した。

　これと関連して、公捜処関係者は「前日（9日）、尹前検察総長とソン検事を被疑者として立件して捜査に着手した。金議員はこの事件の主要関係人だ」「尹前検察総長とソン検事に適用された容疑は職権乱用・公務上の秘密漏えい・個人情報保護法・公職選挙法違反の4つだ」と明らかにした。2人を立件した理由については、「捜査機関が（この事案を）はっきりさせよという社説・コラム・記事が出て、強制捜査が必要だというので強制捜査をした」「罪があるのか、ないのかは次の話で、速やかに捜査しようとしている」と述べた。

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