韓国の伝統的な五輪「メダル獲得貢献種目」のテコンドーは27日に全階級の試合を終えたが、金メダルはゼロで、銀メダルが1個、銅メダルが2個にとどまった。男子68キログラム級世界ランキング1位だった李大勲(イ・デフン)と五輪初出場の女子57キログラム級の李アルム(イ・アルム)はベスト16、女子49キログラム級の沈裁盈(シム・ジェヨン)は準々決勝で敗退した。それでも、女子67キログラム超級の李多嬪(イ・ダビン)は銀、男子58キログラム級の張準(チャン・ジュン)と男子80キログラム超級の印教敦(イン・ギョドン)が銅メダルを手にした。正式種目になった2000年シドニー五輪以降、韓国は着実に好成績を挙げてきた。2012年ロンドン五輪だけは金1個、銀1個に終わったが、2016年リオデジャネオロ五輪では金2個、銅3個で面目を保った。しかし、5年ぶりに金メダルがゼロという衝撃的な侮辱を受けた。
テコンドーは今大会で8個ある金メダルを7カ国で分け合った。また、21カ国がメダルを手にした。テコンドーがグローバル化を成し遂げたためだと評価されているが、韓国代表選手団内部では、相手に戦力を完全に見抜かれていたことが不振の一因として挙げられている。有力な優勝候補だった張準は距離を取って攻撃するタイプだが、相手の接近戦略にてこずった。また、体力が強みの李大勲は相手の時間稼ぎでリズムを乱され、結局足を引っ張られた。韓国を代表する選手たちが国際試合に出場して長所・短所を見せた一方で、韓国は戦術などで全体的に準備不足だったとの指摘もある。ある実業団チームの指導者は「韓国の選手たちは距離を取ってこそ実力が発揮できるのに、接近戦になる試合が多かった。理解に苦しむ」と語った。