試合にも敗れ、マナーでも敗れた初戦だった。
金鶴範(キム・ハクボム)監督率いる韓国のサッカー男子五輪代表は22日、茨城県の鹿島スタジアムで東京五輪の初戦となるB組第1戦のニュージーランド戦に臨み、0-1で敗れた。初戦を落としたことでベスト8進出にも赤信号がともった。
後半25分にニュージーランドのストライカー、クリス・ウッドに先制点を許した韓国はその後、次々に同点ゴールを狙ったが、攻撃がちぐはぐで立て続けにチャンスを逃した。長身ぞろいのNZのDF陣を相手に鈍いクロスを上げるものの、目立ったチャンスを作れなかった。後半には5分のアディショナルタイムが与えられたが、最後までゴールを決められなかった。初戦に敗れた韓国は、今後の日程にも暗雲が立ち込めた。韓国は25日にルーマニア、28日にホンジュラスと対戦する。
スコアより残念だったのは、試合後のシーンだ。ニュージーランドのストライカー、ウッドは、試合終了後に韓国のイ・ドンギョンに握手を求めたが、イ・ドンギョンはこの握手を無視した。ウッドはぎこちない笑みを浮かべた。
もちろん、満足な結果を出せず、悔しさのあまり握手をする余裕がなかったかもしれない。しかし、全世界のスポーツ選手が和合と友情をモットーに集まる五輪の舞台で見せる振る舞いではなかった。色々な意味で言葉の出ない完敗の日だった。