米電気自動車(EV)大手テスラの提携先である日本のバッテリーメーカー、パナソニックが保有していたテスラ株全てを今年3月末の段階で36億1000万ドル(約4000億円)で売却していたことが分かった。共同通信が26日報じた。
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パナソニックは今回の売却代金を企業買収資金と将来の投資資金に充てる予定だ。パナソニックは今年3月、71億ドルで米サプライチェーン管理ソフトウエア業者、ブルーヨンダーを買収すると発表した。
パナソニックは2009年からテスラに円筒形バッテリーを供給。協力強化の観点で10年からテスラの株式を取得してきた。パナソニックが保有するテスラの評価額は昨年3月末現在で7億3000万ドルだったので、今回の売却価格に基づくと、1年間で時価が5倍以上に膨らんだことになる。
パナソニックは今回の資産売却について、テスラとの提携関係に影響を与えるものではないと説明しているが、電気自動車(EV)業界は両社の提携関係悪化は避けられないとみている。フィナンシャル・タイムズは「テスラは韓国のLGエナジーソリューション、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)などバッテリー提携企業を増やしており、EV生産コスト削減のため、バッテリーを独自生産する以降も示している。パナソニックは今回の機会にテスラへの依存度を下げ、将来に向けた事業投資を本格化させるのではないか」と分析した。