「平壌は理想的社会主義都市」…ソウル市立大の展示会が物議

「平壌は理想的社会主義都市」…ソウル市立大の展示会が物議

 9日午後、ソウル市東大門区のソウル市立大博物館を訪れた。正門には「平壌の時間」と題する展示会のポスターが張られていた。「写真で見る北朝鮮の都市」という副題で今年10月中旬まで開かれる展示会だ。現在は博物館内部の漏水で一時休館しているが、コロナ下でも展示会は7カ月余りにわたって開かれてきた。ところが、展示物には北朝鮮の首都・平壌を一方的に美化する物が多く、論議を呼んでいる。展示物の説明には平壌を「理想的な社会主義都市」と記したり、平壌の都市景観を「スペクタクル(壮観)」と紹介している部分もあった。

 本紙の取材を総合すると、展示会は4つのテーマに分かれているが、特に第4のテーマである「スペクタクル平壌」に論議を呼ぶ表現が多数登場する。約2メートルの高さの展示物には、「韓国戦争(朝鮮戦争)の激戦地だった平壌は北朝鮮のどの都市よりも深刻な被害を受けた」とし、「平壌はそれを契機に理想的な社会主義都市に生まれ変わった」と書かれている。また、「北朝鮮式社会主義建設と共に、民族伝統主義を掲げ、韓屋(韓国の伝統式住居)の形をまねた記念碑的建造物が建てられた」とし、「主体(チュチェ)思想を通じ、民族主義様式の巨大な記念碑を建てたことで、平壌都心のスカイラインが完成する」と説明している。

 金正恩(キム・ジョンウン)の功績を称える部分も登場する。「最先端化、大型化と共に速度を強調する平壌の姿と人々の日常を展示した」「金正恩時代に平壌は速度を掲げ、公園、百貨店など生活文化施設と緑地拡充中心にスペクタクルが再現されている」などと北朝鮮側の主張を一方的に代弁したかのような説明が散見される。

■韓国が2021年世界軍事力ランキング6位、米国1位…北朝鮮は?

イ・セヨン記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 「平壌は理想的社会主義都市」…ソウル市立大の展示会が物議

right

あわせて読みたい