サムスン重工業は8日、日本の石油・天然ガス開発企業INPEX(国際石油開発帝石)から4億8000万ドル(約530億円)規模の損害賠償を求める反訴を提起されたと明らかにした。
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サムスン重工業によると、INPEXによる反訴は、今年4月にサムスン重工業がINPEXを相手取り、未払いの契約金残金と追加費用の支払いを求める訴訟をシンガポール仲裁裁判所に提起したことを受けたものだ。
サムスン重工業は2012年、INPEXから海洋生産設備CPFを1基受注した。その後、17年にCPFが巨済造船所を出港してから19年にかけて、海上での設置および試運転準備作業を実施・完了したというのがサムスン重工業側の説明だ。しかしINPEXは、サムスン重工業の工程遅延によって海上作業の工期が遅れたと主張し、1億1600万ドルに上る残金の支払いを拒否してきた。
サムスン重工業は「請求金額のうちの相当額は、海洋生産設備の建造契約に照らすと根拠が弱いと判断される」として「国内外の専門家からなる仲裁対応専門組織を中心に、契約代金の残金回収に向けて積極的に対応していく予定」と明らかにした。
サムスン重工業はINPEXのCPFの契約代金の残金請求と損害賠償請求を総合的に考慮し、21年第1四半期(1-3月期)まで貸倒引当金を計上してきたと説明した。