「女性も徴兵対象に含めてほしい」という内容の青瓦台(韓国大統領府)国民請願の同意者数が、4月23日に韓国政府の答弁基準である20万人を突破した。請願が登録されてからわずか四日でのことだ。男性陣が「出生率が下がって兵力の補充に深刻な支障をもたらしているだけに、女性も軍隊に送ろう」と、大挙して請願同意に乗り出したのだ。
一部の女性は4月21日、「女性徴兵の代わりに少年兵の徴集を検討してほしい」という内容の請願を出して対抗している。現役入営者が足りないのなら中3-高2の男子生徒を徴集すればいい、という主張だ。「韓国戦争当時の学徒兵は、現在の男子生徒より発育も栄養状態も悪かったにもかかわらず十分に兵役義務を遂行したのだから、現在の男子生徒にもできる」という理由を挙げた。23日現在、およそ4600人が同意している。
青瓦台の請願掲示板を中心に「女性徴兵制」論争が熱い展開を見せている。双方とも、表向きは「軍入営者の不足」を掲げているが、その根底には男女間の先鋭なジェンダー対立がある。「女性徴兵制」に賛成する男性らは「性平等を主張する女性がなぜ兵役の義務は負わないのか」と主張する。逆に女性らは「女性の徴集で男女平等は実現しない」と対抗する。成均館大学社会学科のク・ジョンウ教授は「女性徴兵制を巡る対立の背景には、数年にわたって蓄積したジェンダー対立がある」とし、「最近、再・補欠選挙の結果分析が出た後に政界で20代男性の気持ちを引き付けようとして掲げた政策が、むしろ社会対立をあおっている」と語った。