「中国の繁栄が果たして全世界にとって良いことなのか疑問だ」
「米国の対中外交政策と同盟」というテーマを掲げ、ウェビナー(オンライン上のセミナー)形式で20日に開催された本紙のアジアン・リーダーシップ・カンファレンス(ALC)で、中国通とされる米国の元議員たちは、経済的に成長するにつれ既存の国際秩序に挑戦し周辺各国を脅かす中国に対し、強い懸念を表明した。元議員たちは、韓国など一部の同盟国が中国けん制に向けた米国の取り組みへの参加を躊躇していることについても、不満を隠さなかった。この日の会議は延世大のキム・ウサン教授が司会を務めた。
米国の元連邦議員連盟(FMC、Former Members of Congress)のメンバーで、最高の中国専門家として知られるボブ・カステン元連邦上院議員(共和党)は、中国による南シナ海の軍事基地化、香港民主化運動の弾圧、新疆ウイグル自治区とチベットでの人権弾圧、台湾に対する軍事挑発などに言及し「かつて米国には、中国が経済的に成長するにつれ責任感のあるパートナーになるとの期待があり、中国もそうすると約束していたが、現在はこのような中国の公約に疑問を呈する状況だ」と述べた。
米中通商問題の専門家、ドン・ボンカー元連邦下院議員(民主党)も「かつて米国の脅威だったロシアは、核・軍事力以外の分野では米国のライバルではなかったが、中国はさまざまな分野でグローバルリーダーとしての米国を追い越す直前だ」として「米国だけでなく多くの国々にとって脅威になっている」と指摘した。
カステン元議員は「中国の繁栄は(周辺各国の)敵対的外交政策を呼び起こすだけで、全世界にプラスの影響を与えていない」「米国はこのように敵対的・攻撃的な態度を取る中国をけん制せざるを得ない」と述べた。また「米国はこれ以上、台湾などに対する中国の敵対的な振る舞いを容認しないだろう」として「民主・共和に関係なく、超党派的に中国に対してはるかに攻勢的な立場を取ることを知っておかなければならない」と述べた。