ソウル市教育庁がこのほど、ソウル地域のすべての小中高校に「校内の日帝残滓(ざんし)を調査し、その結果を提出せよ」と指示していたことが分かり、騒動になっている。市教育庁が日帝残滓(日本が植民地支配していた時代の文化や生活日用品などで、現在も残っているもの)と分類された項目は、親日派の人物が作詞・作曲した校歌、号令台、児童・生徒の生活規定の中の文具、方角や番号表示が入った学校名まで含まれる。
■「校歌、校名、校章も調査せよ」
ソウル市教育庁は2月末、ソウル市内の全学校に「学校内の有形・無形の日帝強占期植民残滓を調査し、その結果を4月30日までに提出せよ」という公文書を送った。旭日旗に似たデザインの校章、日本人校長の写真や銅像、「東西南北」という方角や「第一」などの番号が入った学校名も含まれている。一部の学校では、有名な童謡『島の家の赤ちゃん』を作った作曲家・李興烈(イ・フンリョル)、小説『無情』などを書いた李光洙(イ・グァンス)、ジャーナリスト崔南善(チェ・ナムソン)ら親日派との疑惑が持たれている文筆家・音楽家が作った校歌を使っているが、これを変更せよということだ。また、学校生活規則などで使われる「班長・副班長」「気を付け・礼」などの用語も「親日残滓」とのレッテルを貼って調べるように言っている。