駐日韓国大使館のある幹部が10日「韓日地下トンネルは釜山経済にプラスになるか、ならないかで議論すべきだが、親日レッテル貼りが適用されているのは残念だ」と述べた。この幹部は現地特派員らとの懇談会で「(韓国の)政界では反日を利用する勢力がいるのだろうが、親日レッテル貼りは正しくない」とした上で上記のような考えを示した。
これに先立ち韓国与党・共に民主党の洪翼杓(ホン・イクピョ)政策委員長は先月、保守系野党・国民の力が韓日海底トンネル建設を主張したことについて「利敵行為に近い」と批判した。同じく民主党の崔仁昊(チェ・インホ)首席スポークスマンは「親日DNAが発動した」と指摘した。これについては「ソウル市長と釜山市長の補欠選挙を前に反日感情を刺激した」との批判が相次いでいる。
駐日大使館の幹部がこれら与党の親日レッテル貼りを批判するのは異例だ。日本の状況がそれだけ深刻という事実を示しているとの見方もある。この幹部は韓国外交部(省に相当)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官と日本の茂木敏充外相との電話会談が今も行われていないことについても「日本政府の厳しい姿勢の表れだ」と説明した。