【社説】国民の公僕ではなく政権の「奴婢」になった韓国公務員の実態

【社説】国民の公僕ではなく政権の「奴婢」になった韓国公務員の実態

 青瓦台と企画財政部による外圧を暴露したシン・ジェミン元企画財政部事務官は、朝鮮日報のインタビューで、「公務員は政治家の夢を実現するための組織になり、政権の目的に動員され、拘束までされる」と語った。青瓦台を支える無理な数値をでっち上げろという指示がいつも長官、局長、課長を経由して事務官にまで下りてきて、とてもつらかったという。ある公務員はとんでもない指示や報告書のせいで、「死にたい」と掲示板に書き込んだ。それが事件になれば、刑務所に入らなければならない。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「月城原発はいつ閉鎖されるのか」と言うと、月城原発1号機に対する経済性評価のねつ造が始まった。法を執行する公務員が「ねつ造」をしなければならなくなる。担当公務員が抵抗すると、教授出身の産業通商資源部長官が「お前、死にたいのか」と脅迫した。数値ねつ造では足りず、日曜日の深夜に庁舎内で証拠を大量に隠滅しなければならなかった。上部を尋ねる追及には「神が下りてきた」と語った。「神」とは青瓦台のことだろう。

 金学義(キム・ハクウィ)元法務部次官の出国禁止も「組織の命運を懸けろ」という文大統領の指示がきっかけだった。法を守るべき法務部と検事が組織的に不法行為に加担した。そうした不法行為に関する情報提供を行った公務員はむしろ告発される立場になった。タクシー運転手を暴行した李容九(イ・ヨング)法務部次官について、警察官はもみ消し捜査を行い、うその弁明まで行った。上部の指示を受けたのだろうが、担当警察官だけが自宅待機を命じられた。孫恵園(ソン・ヘウォン)元民主党議員の父親を独立有功者に仕立てた特別待遇では、上部はお構いなしで、実務レベルの局長だけが処罰を受けた。

■文大統領を信頼していない日本人79%、安倍前首相を信頼していない韓国人は?

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