日本の三菱グループ傘下の三菱ケミカルが来年4月以降、勤続年数に関係なく100%仕事の成果によって年俸を決める「成果主義・年俸制」を導入する。
■「世界で最も価値のあるブランド」サムスン6位、日本企業は?
今年創立150周年となる三菱グループにおいて、全社員を対象に年功序列を廃止するのは今回が初めてだ。日本経済新聞は23日付で「三菱ケミカルは来年以降、新入社員から役員に至るまで、1万2000人以上の本社社員を対象に、リーダーシップや仕事の能力、問題解決能力など七つの項目を評価し、これが人事に反映される」と報じた。その際、勤続年数は評価から除外されるという。課長代理が部長よりも多くの年俸を受け取り、後輩が先に係長になるケースも今後出てきそうだ。終身雇用制度と並んで日本式雇用の一つの軸でもあった年功序列制度が廃止されるのだ。今年7月には富士通と日立が、8月にはトヨタが同じく成果主義と年俸制を来年度から導入すると相次いで発表した。
鉄の城のような日本式の年功序列を崩壊させたのは「コロナによる在宅勤務」だった。全社員がオフィスに出勤していたコロナ以前、日本では多くの企業が出勤と退社の時間、残業の回数などいわゆる「勤怠管理」を人事評価において重視していた。ところがコロナによる在宅勤務の広がりを受け、例えば副社長も社員が働く様子を直接見られなくなり、仕事の成果以外に評価する基準がなくなったのだ。日経は「コロナによる在宅勤務の広がりをきっかけに、企業は成果主義の導入を進めている」と分析した。