日本政府が、中国に自国の情報が漏えいすることを懸念し、現在保有しているドローン1000機を全て日本製に交換することを決めた。読売新聞は30日「(日本)政府は、各省庁などが保有している計1000機超のドローンを、原則として高いセキュリティー機能を備えた新機種に入れ替える方針を固めた」として「これは安全保障の観点から、中国製ドローンを事実上排除する狙いがある」と報じた。
遠隔地から操縦されるドローンには、撮影した写真や飛行情報などが保存されている。日本政府は、中国のサイバー攻撃によるドローンの情報窃取や機体の乗っ取りなどのリスクがあると判断し、全て日本製に交換するというわけだ。
日本政府は今年初め、防衛省や警察庁など安全保障分野を除く省庁のドローンを全数調査した。その結果、ほとんどが比較的安価な中国大手DJIの製品を使用していることが分かった。この中には赤外線や高性能レーダーを搭載し、ダムや河川のインフラ管理及び3D地図向けの測量などに活用している例もあった。日本政府の関係者は読売新聞に対し「仮に第三者にドローンを乗っ取られれば、テロや犯罪に悪用されかねない」と話した。
このため各省庁や政府機関が新たにドローンを導入する際には、首相官邸が直轄する「内閣官房」に事前に相談することを義務化した。この過程で中国製は完全に除外する計画だ。菅内閣は、NTTドコモ、ヤマハ発動機など5社の連合が開発中の高品質ドローンを、来年から政府機関で使えるようになると見通している。
こうした動きは、中国の情報通信技術(ICT)設備を排除する日本政府の政策の一環だ。日本は米国のトランプ政権に歩調を合わせ、政府省庁のICT設備を調達する際に中国企業ファーウェイ(華為技術)とZTEの製品を排除することを決めている。読売新聞は「日本政府は(ドローンなどに対する)米国の対応を参考に、DJI機種の置き換えを進めている」と分析した。