「在韓米軍が撤収すれば、二度と戻ることはないだろう」
米国の官・民の韓半島専門家たちは、米国の次期政権の発足以降に韓米同盟に影響を与える要因として「中国の変数」を挙げ、米国の外交関係者らがこれに対する韓国の態度を鋭意注視していると指摘した。米政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)が17日、報じた。
米国務省で北朝鮮核問題担当大使を務めたロバート・ガルーチ氏は最近、VOAのインタビューで「韓米両国とも同盟を通じて利益を得ており、しばらくこのまま続くだろう」としながらも「両国が今すぐ議論することで合意した脅威の焦点は北朝鮮にあるが、常にそうではないはずだ。時間の経過の中で同盟がどう進化するかは同盟の利害関係によって決まるだろう」と指摘した。
VOAは「米国の政界では、韓米同盟の進化に影響する核心的な要因は中国の変数だという意見が圧倒的」として、次期バイデン政権は韓米同盟の維持を優先的に考えるものの、中国けん制戦略の中で共同対応の方向を再設定しようとするだろうと分析した。同メディアは「韓国に対しては、米・中の間で綱渡り外交を展開するのではなく米国の構想するインド・太平洋戦略に同盟国として積極的に参加してほしい、という注文が続くだろう」と報じた。
バーウェル・ベル元在韓米軍司令官はVOAのインタビューで「韓国が自由で独立した民主主義国として残るためには、中国の領域の下に入らないようにすべき」として「中国はマルクス主義・全体主義の政権として、ロシアのソ連樹立時と同じように隣接国を統制下に置こうとしている」と指摘した。
ベル氏はまた「仮に韓国が米国との関係を犠牲にして中国との関係を強化しようとすれば、自由で独立した国としての韓国の未来に凄惨(せいさん)な結果をもたらすだろう」と警告した。さらに「米国との同盟を未来に向けて強化してこそ、自由で民主的な韓国として残ることができるだろう」として「米国との同盟こそが、韓国の最も重要な国家安全保障の利益に合致する」と主張した。