「6・25は毛沢東の支援を受けた南侵」…米国務省が習近平発言に反論

野党「韓国外交部が言うべきことだ」

 米国務省のモーガン・オルタガス報道官は25日(現地時間)「中国共産党は70年前の(6・25)戦争について、ただ単に『勃発した』と主張している」とした上で「実際は北朝鮮が1950年6月25日、毛沢東の支援を受けて韓国を侵略したものだ」と指摘した。韓国外交部(省に相当、以下同じ)が中国の習近平・国家主席による6・25歪曲(わいきょく)発言に何の対応もできない中、米国務省報道官が習主席の発言を公に批判したのだ。韓国野党・国民の力所属の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)議員は26日、国会外交通商委員会での国政監査で「韓国外交部が言うべきことを米国務省が代わりに言ってくれた。恥ずかしくないのか」と指摘した。

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 オルタガス報道官はこの日自らのツイッターに、習主席が今月23日に6・25戦争を「抗米援朝(米国に対抗し北朝鮮を支援するという意味)」と呼び「中国人民に軽々しく手をつけることはできない」と発言したと報じたウォールストリート・ジャーナル誌のリンクを掲載して上記のように指摘した。オルタガス報道官は「自由国家が(北朝鮮の南侵に)対抗して戦うと、中国共産党は数十万人の軍隊を鴨緑江の向こう側から送り出し、韓半島の荒廃をもたらした」とも書き込んだ。6・25戦争は習主席の言葉のように米国の覇権追求から北朝鮮を守るために起こったのではなく、北朝鮮の南侵によって始まり、中国の介入で拡大した事実を明確にしたのだ。

 韓国国防部の徐旭(ソ・ウク)長官もこの日、国会国防委員会での国政監査において「習主席の演説には同意しない」として「6・25は明らかな南侵であり、スターリンと毛沢東にけしかけられて南侵したものだ」と指摘した。これに対して韓国外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官はこの日、国会外交通商委員会での国政監査で、与野党議員らからの一致した要求にもかかわらず、中国に対する正式な抗議を拒否した。

 一方で中国共産党中央委員会はこの日、最高意思決定機関となる第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)を開催した。外交関係者の間からは「中国は29日まで続く今回の会議において、習主席を中心とする指導体制を確かなものとし、米中対立に対処するための経済力と技術力強化策について議論するだろう」と予想している。中国共産党幹部らによる6・25歪曲発言は今後も続くとの見方もある。

ノ・ソクチョ記者
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