国家情報院と検察の権限を警察に大量移管

 与党共に民主党と政府、青瓦台は30日、検事の一次直接捜査の開始範囲を6大犯罪に縮小するとともに、国家情報院の名称を「対外安保情報院」に変更し、対共産捜査権を全面廃止する内容の権力機関再編案を発表した。検察と国家情報院で縮小された権限は警察に移管される。与党・政府・青瓦台は関連法案を年内に処理すると表明した。

 民主党の趙正湜(チョ・ジョンシク)政策委議長は同日午前、与党・政府・青瓦台による協議会の記者説明で、「権力機関改革が過去に逆戻りすることがないように法制化をスピード感を持って推進していく」と述べた。一方、野党からは「与党が検察と国家情報院の力をそぐ代わりに巨大な権限を持つ『恐竜警察』をつくり上げ、自分たちの都合が良いように動かそうとしている」と批判する声が上がっている。

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 与党・政府・青瓦台は検察が直接捜査可能な範囲を汚職、経済、公職者、選挙、防衛事業、大型事故の6大犯罪に限定することを決めた。また、検察捜査の対象を▲4級以上の公務員犯罪▲賄賂の金額が3000万ウォン(約264万円)以上の汚職犯罪▲被害額が5億ウォン以上の詐欺・背任など経済犯罪ーーに限定した。高位公職者犯罪捜査処が3級以上の公職者を、警察が5級以下の公職者を捜査する。

 20年間続いた国家情報院の名称は「対外安保情報院」に変更され、国家情報院の国内政治参加を厳格に制限し、対共産捜査権も廃止する。しかし、警察が事前準備もなく、対共産業務を担当した場合、スパイ捜査に支障が生じるとの懸念もある。

 警察は検察と国家情報院の権限を引き継ぎ、巨大な権限を持つことになる。特に新設される「国家捜査本部」がさまざまな捜査権を独占し、新たな権力機関になりかねないとの指摘もある。与党・政府・青瓦台は警察の権力を分散し、「広域単位自治警察制」を実施すると説明した。

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崔燕真(チェ・ヨンジン)記者
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