慰安婦を象徴する少女像の前にひざまずいて贖罪(しょくざい)する日本の安倍晋三首相を表現した彫刻が8月に公開されるという話が伝えられ、設置が適切かどうかをめぐって論争が巻き起こっている。インターネット上には製作の意図に共感する人々がいる一方、韓日外交関係に否定的な影響を与えるという懸念も出ている。
韓国自生植物園は8月10日に江原道平昌郡五台山のふもとで「永遠の贖罪」(A heartfelt apology)と題した彫刻を一般公開する。同植物園が26日に明らかにした。高さ1.5メートルの座っている少女像の前に、身長180センチメートルの安倍首相の像がひざまずいて謝罪しているという作品だ。作品を製作した彫刻家ワン・グァンヒョン氏は「贖罪を知らない日本は作品のようにぬかずいて、我々がもういいと言うまで贖罪してはじめて許しを考えることができる、ということを形象化した彫刻だ。安倍首相は植民地支配や慰安婦問題に対する謝罪を回避するという正反対の行動をしていることを刻みつけ、反省を促す作品だ」と語った。ワン・グァンヒョン氏はまた、「作品の題名は小説家の趙廷来(チョ・ジョンレ)氏が決めた」とも明らかにした。
彫刻を私費で作った韓国自生植物園のキム・チャンニョル園長は「慰安婦のハルモニ(おばあさん)たちがきちんと受けるべき贖罪を作品でも表現して民族精神を高揚し、日本が心からの謝罪と歴史の過ちを反省し、新たな日本に生まれ変わるよう祈る気持ちで作った」と説明した。
しかし、この作品の製作が伝えられると、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などインターネット上では製作の趣旨に共感する声と同時に、批判の声も相次いでいる。26日午後、SNS上では「傑作の誕生」と作品を紹介した投稿文に対して、約1000人が「共感する」「共感しない」などさまざまな表情のアイコンをクリックした。ほかのネットユーザーも作品について「少女像にひざまずいた安倍グッド~~壊されないように管理をちゃんとしなければいけなさそうだ」(イ・ヒ*)、「これは(ソウル市)鍾路の日本大使館前の少女像に設置しなければならないような気がする~江原道は遠すぎる」(キム・ユ*)、「久しぶりに素晴らしい芸術作品を鑑賞した」(ソ・ミョン*)と肯定的な反応を見せている。