韓国の中央選挙管理委員会は28日、4月の総選挙が終了してから40日が過ぎる現在まで一部で指摘されている「不正選挙」疑惑が収まらないことから、メディアを対象とする投開票のデモンストレーションを実施した。
京畿道果川市中央洞で選挙区に候補者4人が出馬、比例代表には35の政党が候補を擁立、有権者1000人が事前投票(期日前投票)を行うというシナリオを想定し、3時間にわたり投開票の過程とセキュリティー対策に関する実演と説明を行った。投開票設備も分解して公開した。選管は「ハッキングによる選挙不正はあり得ない。選挙訴訟が139件も起こされており、裁判所の決定に従い再集計を行い、真実を明らかにしたい」と表明した。
投票用紙が「三立パン」のケースに保管されていた問題、封印紙が流出した問題については、「保管箱の不足」「職員のミス」を認め、不備な店は改善したいと説明した。「不正選挙」疑惑と選管の説明をQ&A方式で整理した。
Q 中国などから投開票に使用される機器をハッキングし、選挙結果を操作したのではないか。
A ハッキングはできない。投開票機器や投票用紙の仕分け機に使用されたノートパソコンには無線LANカードがなく、外部と通信できない。また、選挙時には内部の閉鎖式ネットワークを使用する。開票状況票を出力するプリンターは無線LAN機能を除去するとプリンター機能が作動しないため、Wi-Fi機能を技術的に除去して使用した。
Q 京畿道九里市選挙区の事前投票の箱から1番に選択印が押された投票用紙が束で見つかった。
A 開票のために投票箱を開けた際には選挙区と比例代表の投票用紙が混在した状態だ。選挙区で1番に入れた投票用紙が束で出てくることはあり得ない。
Q 京畿道富川市新中洞では1万8210人が管内事前投票を行った。実際の投票時間は24時間だが、1分当たり12.6人が投票するのは不可能だ。
A 新中洞で管内事前投票を行ったのは1万8120人、管外事前投票を行ったのは6134人だ。管内投票者が1人当たり12.6人投票したというのは、投票用紙発給機1台、記入台が1カ所で計算した数字だ。当時新中洞の投票所には発給機23台(管内15台、管外8台)、記入台27カ所があった。時間内に投票が可能だ。