連休前日、利川市内の物流倉庫で悲劇
地下で出火、あっという間に火が広がる…サンドイッチパネルで被害拡大
2008年に40人の命奪った利川冷凍倉庫の惨事そっくり
29日、京畿道利川市内の物流倉庫新築工事現場で火災が発生し、建物内部で作業していた作業員78人のうち38人が死亡する大惨事が発生した。負傷者は重傷4人、軽傷6人と集計されている。今回もサンドイッチパネル構造の建物でウレタン作業をしていた際に火災が発生した。40人の死者を出した2008年の利川冷凍物流倉庫火災の悲劇が繰り返されたとも言える。この火災後も2017年の堤川スポーツセンター火災(死者29人)、2019年の密陽世宗病院火災(47人)が発生するなど、「安全」を主な国政課題の一つとして掲げてきた文在寅(ムン・ジェイン)政権下でも大火災の惨事は依然として繰り返されている。
今回の火災は29日午後1時32分ごろ、京畿道利川市内の運送会社「ハン・エクスプレス」南利川物流センター新築工事現場で発生した。消防当局では、地下2階の貨物用エレベーター設置工事現場付近でウレタン作業をしていた際にオイルミストが発生し、何らかの原因で爆発して火災になったと推定している。
特に、出火直後に爆発的な燃焼が起こり、瞬時に可燃性の高いウレタン内装材やサンドイッチパネルの外壁を焦がして火が広がった。また、内装材が焦げて発生した有毒ガスが大量に建物全体に広がったため、内部にいた作業員が脱出する時間がなかった。消防当局はポンプ車など112台と人員410人を投入して鎮火に努めたが、約5時間後の午後6時42分ごろ鎮火した。現場から収容された38人の遺体は身元確認が容易でない状態だった。
死者は地下2階・地上4階の建物のすべての階で出た。死者38人のうち、地上2階で最も多くの18人発見された。消防関係者は「瞬時に炎と煙が建物全体に広がったため、避難できなかったものと見られる」と話す。火災が発生した建物は冷凍・冷蔵倉庫の用途で地下2階・地上4階建てで、延べ面積1万1043平方メートルだ。