京畿道富川市に住む大学生Kさん(21)が2月19日、マンションのベランダから誤って転落して死亡した。新型コロナウイルスの影響で近所の有料読書室には行かず、自宅で勉強していたところだった。Kさんは転落しかかった状態で手すりにぶら下がり、約20分耐えたが、消防が救助作業を行おうとしている途中、力尽きて転落した。
消防当局と遺族らによると、Kさんはマンションの25階の自宅で両親と暮らしていたが、事故当日は一人だったという。母親は「交換留学の準備で1月から近所の有料読書室のメンバーになり、毎日通っていたが、新型コロナウイルス事態が起きてからは自宅で勉強していた」と話した。
Kさんは当日午後2時半ごろ、ベランダに出て窓を開けた。たばこは吸わなかったが、気分転換でベランダに出て、窓を肩幅ほど開け、風に当たっていたという。Kさんはベランダの手すりをつかみ、外を眺めていたが、重心が上半身にかかりすぎ、外へと前のめりになった。Kさんは身長183センチメートルで、手すりはKさんの腰の高さほどしかなかった。
Kさんは一回転して外に放り出された格好となったが、手すりをつかんだ手は離さず、両手でぶら下がった状態になった。近くに足場になりそうな部分はなく、腕力だけで体重を支えなければならなかった。
それを発見した住民がマンションの管理事務所に知らせ、管理事務所が119番に通報した。通報には5-10分を要した。4分後に到着した救急隊6人は地面に6分間かけエアマットの設置作業を開始した。しかし、Kさんはそれ以上持ちこたえることができずに転落死した。Kさんは転落直前、下にいる子どもたちがけがをしないように、「みんな、どけ!」と叫んだという。死亡したKさんの両ひじはいずれも反るように曲がっていたという。
消防関係者は「Kさんが自殺しようとしていたと判断し、刺激しないようにするため、自宅まで登っていっての救助はしなかった」と主張した。しかし、Kさんの両親は「20分以上腕が曲がるほどぶら下がっていた息子に『自殺』だというのは侮辱的だ」と反論した。