今月22日、日本・東京の秋葉原。ソウル・竜山(電子商街)の日本版ともいえる秋葉原は、電化製品専門店の密集地域として有名だ。クリスマスを控えた週末、秋葉原は年末ムードに沸いていた。
秋葉原最大の家電製品量販店「ヨドバシカメラ」は、押し寄せた市民たちで駅から店舗ビル9階までぎっしり埋め尽くされていた。テレビとオーディオを販売する4階に上がると、見慣れた看板が目に飛び込んできた。エスカレーターの目の前にあるLGの売り場だ。LG電子のテレビが、シャープやソニー、パナソニックなど日本ブランドの間で最も目につく位置に置かれているのだ。
ふと見ると「世界初の8K対応有機EL(OLED)テレビ」という文言の下に、今月10日に日本で発売した88インチテレビ「LGシグニチャーOLED 8K」が単独で展示されていた。この製品は市販されているOLEDテレビの中で最も大きく、8Kの解像度に唯一対応している。製品を見ていたハガ・フミヤさん(37)は「日本でも高級テレビなら8KやOLEDであるべきだと思う」として「高いので今すぐこの製品を買うのは難しいだろうが、サイズと画質が素晴らしい」と話した。
■LG電子、外国製の墓場・日本にOLEDで本格参入
日本は外国製の電子製品の墓場と呼ばれる。かつて世界を席巻していた日本の電子製品は依然として内需市場で威力を発揮している。世界のテレビ市場で1位のサムスン電子でさえも、日本の消費家電事業からは2007年に撤退した。LG電子も同様に失敗を味わった。2002年に日本に進出したが、市場に食い込めず08年に撤退せざるを得なかった。
LG電子はわずか1年後の09年、日本市場に再び進出する。今度はヨドバシカメラ、ビックカメラなど大型量販店を中心に攻略した。市場に食い込んだのは15年に世界で初めて発売したOLEDテレビのおかげだ。
日本はOLEDを好む割合が高い国だ。シャープ、パナソニック、ソニー、東芝、フナイなど日本の主要なテレビブランドが全てOLED製品シリーズを取りそろえている。OLEDは既存のLCD(液晶ディスプレー)方式よりも画質とコントラストに優れている。
OLEDは高価だ。テレビ用の大型OLEDはLGディスプレーが独占生産している。LGディスプレーはOLEDパネルの生産量を拡大するために総力を傾けているが、生産が需要に追い付かない状況だ。しかし日本は品質に敏感で購買力のある市場だ。
市場調査機関IHSマークイットによると、今年の第3四半期(7-9月期)まで、日本国内のテレビのうちOLEDの売上割合は20%に達した。同じ期間に世界市場でのOLEDの売上割合は5.6%にすぎない。この期間に、世界で販売されたOLEDテレビの12.9%は日本で売れたものだった。これは中国を除くアジア太平洋地域(15.4%)に匹敵する数値だ。