環境科学院「重金属は勧告値以内…粒子状物質などが高く、住宅には不適合」
益山チャンジョム村の場合とは異なり影響認めず
住民らは強く反発 「最後まで戦う」
「村の周辺に乱立する中小の工場から排出される有害物質で住民およそ20人ががんにかかった」と主張している仁川市西区サウォル村を巡り、国立環境科学院は19日、「因果関係を特定するのは困難」という結論を下した。この日、サウォル村で開かれた説明会で住民らは強く反発した。乳がんで闘病中だと明かしたチャン・ソンジャ住民対策委員長は「最後まで戦いたい」と語った。
環境科学院は、サウォル村の大気・土壌の汚染などを調査した結果、「粒子状物質の濃度がほかの地域より高く、昼夜間の騒音度が高い点などを総合的に考慮すると、サウォル村は住居に適合しない」と表明した。しかし、住民らが主張する集団的ながん発病との直接的な因果関係は確認されなかったと発表した。環境科学院は2017年12月から今年8月まで調査を進めた。調査によると、サウォル村における大気中の粒子状物質、重金属などは仁川のほかの住宅地より2倍から5倍も高い水準で、村内の土壌などからも重金属が検出された。だが、汚染物質の濃度は韓国内外の勧告値を超過していないことも判明した。
これに先立ち環境部(省に相当)は今月14日、住民99人のうち22人ががんにかかって14人が亡くなった全羅北道益山のチャンジョム村については「がんの発病率が平均的なケースより最高で25倍も高い。付近の肥料工場が原因」と発表した。ところがサウォル村は、そうした水準とは見なし難いというのだ。