韓国の有名レストランのシェフが審査の公正性に異議を唱え、レストラン評価ガイドを発行するミシュランを侮辱の疑いで検察に告訴した。
ソウル市江南区清潭洞でイタリア料理店を営むシェフ、オ・ユングォン氏は15日、「ミシュランガイド・ソウル」を発行した「ミシュラン・トラベル・パートナー」を侮辱の疑いでソウル中央地検に告訴した。オ氏は本紙の電話取材に対し、「明確な審査基準が公開されておらず、メディアの権威を利用し、思い通りに等級を付け、評価から除外するように求めたにもかかわらず、低い評価でガイドブックに掲載された点が侮辱罪に当たる」と主張した。韓国の有名ホテルなどで勤務したオ氏は2005年からレストランを経営しており、最近発行された「ミシュランガイド・ソウル2020」では1つ星の1つ下の等級である「ザ・プレート」に名を連ねた。17年には1つ星に選ばれた。
オ氏は評価には同意できず、「3つ星レストランのシェフと公開試演を行いたい」とミシュランに提案したが、拒否されたという。また、ミシュランはレストランの一貫性を高く評価するが、開店してから1年もたっていないレストランも星付き評価を受けたと不満を漏らした。そして、「公正さを失ったミシュランガイドの権威が韓国のレストラン業界を崩壊させている」と批判した。
厳格なブラインド審査で知られるミシュランガイドは16年から4年連続で「ミシュランガイド・ソウル」を発行した。ミシュラン側は「告訴内容はまだ確認していない。内容を検討した上で立場を表明する」と説明した。