シュライバー国防次官補「中国が北朝鮮にもっと圧力を加えるべき」
米国防省のシュライバー次官補(インド太平洋担当)は15日(米国時間)「中国は北朝鮮に対する制裁を実行していない」とした上で「北朝鮮が建設的な交渉に応じるよう、中国は北朝鮮にもっと圧力を加えるべきだ」と述べた。
今月5日にスウェーデンで行われた実務協議が物別れに終わるなど、米朝間の交渉は今なお行き詰まり状態にあることから、シュライバー氏の発言は、中国に対して制裁への積極的な参加を要求し、北朝鮮への圧力を強めたい意図がありそうだ。
シュライバー氏はこの日、ワシントンで行われたジェームスタウン財団主催のセミナーで「われわれはこれまで制裁を通じて北朝鮮への圧力を維持しようとしてきた」「これは北朝鮮に対してより生産的で解決策に到達できる一定の思考方式を持たせ、(交渉の)テーブルに出てこさせるためだ」と説明した。
シュライバー氏は「国際社会は北朝鮮に対する圧力に参加すべきだ」と強調した上で「中国の領海内では北朝鮮による船舶間での違法な積み荷の積み替えが行われている」「中国に対してこのような状況を改善するよう望む」とも指摘した。シュライバー氏は「中国は軍事的な側面はもちろん、商業、民間、インフラなどの分野でも北朝鮮にとって最も重要なパートナーとなってきた」「北朝鮮に圧力を加えるため中国が取るべき最低限の行動は、制裁をしっかりと実行に移すことだ。北朝鮮が建設的な態度で交渉に参加できるよう、中国が圧力を加える方法は他にもある」などとも主張した。
一方で米沿岸警備隊のカール・シュルツ司令官はこの日、ワシントンで開催された別の討論会で「北朝鮮による海上での違法な瀬取りに対する取り締まりは、国の安全保障のために適切な任務だ」「海軍の要請を受け、この任務は今後も続けていくだろう」と述べた。米政府系報道機関「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。主に米本土周辺の警備を担当する沿岸警備隊は今年1月に大型巡視艇「バーソルフ」を韓半島近海に投入し、6月には同じく巡視艇「ストラットン」も派遣するなど、海上での瀬取りに対する取り締まり活動を続けている。
ニュージーランド外務省もこの日、RFAに提供した資料を通じ、北朝鮮による違法な瀬取りを取り締まるため、在日米軍基地にP3C海上哨戒機を派遣することを明らかにした。ニュージーランドは今年9月にもP3Cを派遣している。P3Cは10月中旬から11月まで海上での偵察活動を行うことになっている。ニュージーランドは昨年も9月から10月まで哨戒機を派遣している。