ノーベル賞受賞有力候補19人、韓国人はゼロ

 毎年ノーベル科学賞の受賞者を予想し、かなりの確率で的中させてきた世界的な学術情報分析企業クラリベイト・アナリティクスの今年のノーベル賞受賞候補リストに、韓国人科学者の名前はなかった。

 同社は26日、今年ノーベル賞受賞が有力な科学者19名を発表した。一人でも候補を出した国は8カ国に達した。

 その内訳は米国が7名と最も多く、以下英国(4名)、ドイツ・デンマーク(各2名)、スウェーデン、オーストリア、オランダ、イスラエル(各1名)の順だった。分野別では、生理学・医学が6名、化学が6名、物理学が3名、経済学が4名だ。

 生理学・医学分野では、光遺伝学技術を発明したエルンスト・バンベルク独マックス・プランク生物物理学研究所名誉所長などが選ばれた。光遺伝学は光を照射して活性化される細胞を観察する技術で、脳の活動をリアルタイムで観察でき、うつ病やパーキンソン病などを理解する道を切り開いた。

 物理学分野では、量子コンピューティングと量子暗号学に寄与したアルトゥール・エカート英オックスフォード大学教授、カーボンナノチューブやグラフェンといったナノ材料の特性を研究してきたトニー・ハインズ米スタンフォード大学教授が選ばれた。

 化学では、DNAから遺伝子一つ一つを識別できる分析法を開発し、一人一人に合わせた治療法の可能性を開いたエドウィン・サザン英オックスフォード大学名誉教授などが選ばれた。

 韓国人研究者は選ばれなかった。韓国では2014年にユ・リョン韓国科学技術研究所(KIST)教授(化学)、2017年にパク・ナムギュ成均館大学教授(化学)が候補として挙げられたことがある。昨年は韓国人ではないが、蔚山科学技術院(UNIST)のロドニー・ルオフ教授が物理学受賞候補に選ばれた。

 クラリベイト・アナリティクスは2002年から生理学・医学、物理学、化学、経済学分野で論文の引用頻度が上位0.01%に該当する優秀な研究者を選定してきた。

 これまで候補に挙がった研究者317人のうち、50人(15.7%)が実際にノーベル賞を受賞している。

 特に昨年はノーベル生理学・医学賞と経済学賞受賞者の4人全員が、同社が挙げた研究者だった。今年のノーベル賞の発表は来月7日から14日までの1週間にわたり行われる。

ユ・ジハン記者
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