日本から全量輸入していた半導体コーティング素材を国産化

核融合研、国内の中小企業に技術移転協業

日本から全量輸入していた半導体コーティング素材を国産化

 国家核融合研究所(以下、核融合研)は最近、国内の中小企業との協力を通じ、日本への輸入依存度が100%だった半導体コーティング素材を国産化したと29日発表した。国内の中小企業、セウォンハードフェイシングが2017年に核融合研から移転されたプラズマ技術を利用し「酸化イットリウム」を開発したのだ。

 プラズマ技術開発者のホン・ヨンチョル博士(核融合研)は「優れた品質で細かい溶射粉末の制作が可能なプラズマ技術は、半導体工程以外にもさまざまな素材産業に活用できる」として「これを活用した素材技術の国産化の研究を続ける計画だ」と話した。

 酸化イットリウムは、プラズマエッチャーや化学蒸着装置(CVD)の内部コーティングなど半導体工程設備に適用される素材だ。特に半導体、自動車、電子製品などは粉末状態の酸化イットリウムを部品の表面に噴射し、耐久性を高めている。

 しかし、これまで国内で生産された酸化イットリウムは日本のものより粒子が大きく、細かく緻密なコーティング膜を作るのが困難だという問題があった。そのため各企業は日本製の酸化イットリウム素材を全量輸入してきた。

 セウォンハードフェイシングが核融合研のプラズマ技術を利用して開発した今回の素材は、粒子が日本より小さく、コーティング膜を均一にできるという特性を持っている。日本製の場合、粒子は35マイクロメートルだが、国内開発の粒子は20マイクロメートルだ。

 核融合研のユ・ソクチェ所長は「プラズマ技術は半導体工程の約80%を占める核心技術の一つ」だとして「国内企業の半導体設備および素材の国産化に向け、当研究所が保有するプラズマ技術の支援をより積極的に推進したい」と話した。

キム・テファン記者
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