ソウル地域で日帝残滓(ざんし)清算を理由に校歌を変更することを決めた学校が初めて現れた。ソウル市教育庁は「九老中学校が先月の学校運営委員会で校歌を変更することを決定した。『親日の人物が作曲した』という声に加え、校歌が古くなり、現在の子どもたちの情緒に合わないというのが主な理由だ」と8日、明らかにした。
九老中学校は1978年に開校した。全国教職員労働組合(全教組)ソウル支部は今年2月、「親日の人物が作詞・作曲した校歌を使用している学校」だとして九老中学校などソウル地域の学校113校のリストを公開していた。全教組は左派系の民族問題研究所が発行した本「親日人名辞典」に名前があるかどうかで作詞・作曲者が親日の人物かどうかを判断した。
九老中学校の校歌は、童謡『島の家の赤ちゃん』や軍歌『本当の男』などを手がけた李興烈(イ・フンリョル)=1909-80年=が作曲した。李興烈は日帝末期に軍国歌謡を演奏・伴奏・指揮したという理由で親日人名辞典に名前が掲載されている。
九老中学校側は「今年4月、教師たちの方から『校歌を変えよう』と提案してきたので、教師・生徒・保護者からなる校歌変更タスクフォース(TF)チームを設けた」と話す。音楽の時間に、生徒たちに校歌を作曲した人が誰なのかを教える授業を行った後、生徒たちの意見をまとめた。アンケートの結果、九老中学校の教師100%、保護者95%、生徒87%が校歌変更に賛成したという。学校側は2学期が始まったら校歌をどのように変えるかについて協議する予定だ。ソウル教育庁は「校歌変更にかかる予算を支援する」としている。