米国務省は29日(現地時間)、トランプ大統領が前日に日本での演説で、東海を「日本海(Sea of Japan)」と発言したことについて「『日本海』が米国の公式の表記方式」と説明した。「東海」ではなく「日本海」が米国政府の認める公式名称だということをあらためて表明したわけだ。
米国務省の報道官室は同日、トランプ大統領の発言に関する記者からの質問に「韓国が別の名称を使用していることを知っている」としながらも「米国政府はアメリカ地名委員会(BGN)の決定した名称を使用しており、同委員会が該当水域に対して承認した名称は『日本海』だ」と説明した。この関係者は「長きにわたる政策と敢行に基づき、米国政府は全ての公海の呼称について一つの名称のみ使用する」として「日本と韓国がこの事案で、互いに同意できる方法に到達するために協力するよう期待している」と述べた。
トランプ大統領は28日、日本の横須賀にある米海軍基地を訪問した際、米軍の強襲揚陸艦「ワスプ」の艦上で演説し「(米軍)第7艦隊の構成員は黄海・日本海・東シナ海・南シナ海を威風堂々と巡回する」と述べた。この発言が韓国国内で論争に発展すると、韓国外交部(省に相当)は「東海の表記に関する韓国の立場は一貫しており明確だ」として「東海は(日本海と)併記されなければならない」と強調した。トランプ大統領の発言に関して直接の論評や正式な反論は避けつつ、原則的な立場だけを示した格好だ。
韓国が「東海併記」を主張しているにもかかわらず、米国は2011年以降、政府の地図や公文書などで東海を「日本海」と表記している。世界各国の政治・社会・経済などの基本情報をまとめた米中央情報局(CIA)の「ザ・ワールド・ファクトブック」でも「日本海」と表記されている。昨年6月にシンガポールで行われた米朝首脳会談でトランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に見せた「非核化した北朝鮮の未来」と題する映像でも、東海は「日本海」と単独で表記されていた。11年8月に米国務省の報道官は「アメリカ地名委員会は該当水域の名称を公式に『日本海』と呼ぶ」と発表した。