【寄稿】韓国教育現場の「反日」扇動は生徒に毒だ

【寄稿】韓国教育現場の「反日」扇動は生徒に毒だ

 急に親日清算問題で韓国全体が騒がしくなり、学校も混乱に包まれた。全国の複数の学校では、数十年にわたって歌われてきた校歌は、「親日」のレッテルを張られて消えようとしている。一部の学校では生徒らが校歌を歌うことを拒否し、卒業式や入学式で校歌斉唱を行わない学校も出ているという。新たな校歌制定をめぐり、生徒、教員、保護者、同窓生などの意見が一致せず、対立が起きているケースもあるという。一方、ヒノキ科の常緑針葉樹、カイヅカイブキを校木に指定している一部の学校では、校木を変更し、カイヅカイブキを撤去している。日帝(日本帝国主義)強制占領期に在職していた歴代校長の写真を下ろし、学校設立者の銅像や記念館を撤去しようという動きも出ている。京畿道内の学校で日本の「戦犯企業」の製品にステッカーを張ろうとした動きは世論の反対で棚上げされた。

 親日派のレッテルを張られた人物がつくった校歌だという理由で歌うことを禁じたり、日本の一部企業を戦犯企業に分類したりする行為は自主独立国家らしい行動とは言えない。我々は生徒に対し、人種、文化、宗教の壁を越え、理解、寛容の精神でさまざまな国の人々と交流する世界市民教育を行わなければならない。75年前のことを持ち出し、反日感情を持たせるように扇動することは、国際化時代には合わない。日本を排斥する代わりに和解と協力を通じ、共同の利益を追求する「協力の克日精神」を教えるべきだ。

 血気盛んな青少年は国家・民族問題に敏感な反応を示す。誤った教育で日本および日本人について、歪曲(わいきょく)された認識を持つことがあってはならない。どの国の人であれ、互いに尊重して付き合い、共に未来へ進む世界市民として成長できるように後押しすべきだ。

チョ・ジュヘン元中和高校校長

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