釜山国際映画祭(BIFF)に旭日旗(きょくじつき)問題が降ってわいた。同映画祭の審査員として参加していた日本人俳優の國村隼さん(62)=写真=が日本の海上自衛隊の国際観艦式における旭日旗掲揚を批判する発言をしたためだ。國村隼さんはヒットした韓国映画『哭声/コクソン』(2016年)に出演しており、韓国でも有名だ。
國村隼さんは5日、審査員の記者会見で、済州島の国際観艦式に旭日旗を掲げて来ると行っていた日本の軍艦が不参加を通知してきたことに関して質問を受け、「旭日旗が日本の海上自衛隊の伝統ある旗だということは知っているが、韓国ではこの旗を特別なものと考えていることも深く理解している」「自衛隊は一度、歴史(問題)を理解してあげたらどうかと思う」と答えた。
この発言に日本ではすぐに非難が殺到した。日本最大のポータルサイト「ヤフージャパン」には「彼の考えに日本人の多くは同意しない」「軽率な発言で韓国に利用された」などのコメントが寄せられた。「よく知りもしないくせに正義ぶるのはやめてほしい」といったコメントには「そう思う」が4万回以上クリックされた。
このため、釜山国際映画祭は7日、チョン・ヤンジュン執行委員長名義で、記者会見の進行の不備により審査員に精神的苦痛を与えたことに対して遺憾の意を表した。しかし、國村隼さんは同日、「確執や苦しみの中で生きるよりも、明るい希望と温かい思い出が必要だ。それを、映画を通じて伝えられるのではないかと思う」という内容のコメントを出した。