テコンV、裁判で「マジンガーZのパクリ」の汚名晴らす

「テコンVは独立した著作物」

テコンV、裁判で「マジンガーZのパクリ」の汚名晴らす

 韓国の裁判所が、韓国のロボットキャラクター「ロボットテコンV」について、日本のアニメキャラクター「マジンガーZ」の模倣ではなく独立した著作物であると判断した。

 ソウル中央地裁は31日、株式会社ロボットテコンVが「著作権を侵害された」として玩具販売業者のJ氏を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、J氏に対し「ロボットテコンVに4000万ウォン(約400万円)を支払うように」と命じる原告勝訴の判決を下した。

 株式会社ロボットテコンVは、テコンVに関する著作権を保有している。同社は、J氏がテコンVにそっくりな玩具を製造・販売して著作権を侵害したとして、J氏を提訴した。これに対しJ氏は「テコンV自体が日本のマジンガーZ、グレートマジンガーなどを模倣したキャラクターだ」と主張し「テコンVは著作権法が保護する創作物と見なすことはできない」と反論した。「模倣したキャラクターをさらに模倣したものであるため、賠償責任はない」と主張したわけだ。

 「ロボットテコンV」は韓国で1976年にアニメ映画として制作され、4年早く日本で放映された「マジンガーZ」の盗作だと40年以上も疑われ続けてきた。「ロボットテコンV」のアニメ映画を制作したキム・チョンギ監督もかつて、マジンガーの影響を受けたことを認めている。

 しかし裁判では「テコンVはマジンガーZとは外観上明らかな違いがある」として「テコンVはマジンガーZとは区別される独立した著作物、またはこれに手を加えた2次的創作物に当たる」と判断した。判決はこうした判断に基づき「J氏が、登録された著作物であるテコンVの著作権を侵害した事実が認められる」として、4000万ウォンの支払いをJ氏に命じる判決を下した。

韓慶珍(ハン・ギョンジン)記者
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