怒りを抑えられずに突然、怒声や罵声(ばせい)を浴びせる「間欠性爆発性障害(別名:憤怒調節障害)」の患者が韓国で約6000人に達することが分かった。広告代理店社員にコップの水をかけたとして非難を浴びている「ナッツ姫の妹」大韓航空の趙顕ミン(チョ・ヒョンミン)専務(34)もこの間欠性爆発性障害の可能性があると専門家は言う。
健康保険審査評価院が17日に発表した医療ビッグデータの分析結果によると、習慣および衝動の障害の1つである間欠性爆発性障害で診療を受けた人は2017年に5986人いたことが分かった。15年は5390人、16年は5920人で、毎年増加傾向にある。性別では、男性が全体の83%(4939人)で女性よりも多かった。年齢別では20代が29%、30代が20%、10代が19%など、若年層で多かった。40代は12%、50代は8%だった。専門家は「年を取れば取るほどストレスなどの外部刺激に鈍くなるためだ」と話している。
間欠性爆発性障害とは、ある行動をしたいという刺激を調節できずに衝動的な行動に出る一種の精神疾患だ。脳の交感神経がうまく調節されずに理性をもって状況を判断できなくなるもので、症状がひどくなると事故を起こしたり、犯罪をしたりすることもある。障害の原因としてはストレス、アルコール依存症、前頭葉の問題、脳血管疾患などが挙げられる。健康保険審査評価院では「障害が疑われる場合は精神科医の診察を受けた方がいい。単に性格や習慣の問題だと考えて治療を先送りすると症状が悪化し、いっそう大きな問題につながる恐れがある」と話している。