素早い意思決定と思い切った事業再編、様変わりした日本の組織文化

【特集】復活・株式会社日本(上)

 日本の経済誌「日経ビジネス」は最近、「株式会社日本」の復活について、「日本企業の経営遺伝子が戦後の日本社会のように素早く機敏なものに変化している」と評した。遅い意思決定、経営陣の責任回避など日本企業の競争力低下要因だった組織分野が変わっているというのだ。

 目立つ変化は素早い意思決定と思い切った事業再編だ。ソニーの平井一夫最高経営責任者(CEO)は2012年の就任直後、社員の1万人削減、テレビ、ノートパソコンなど電子事業部の再編、年功序列制の廃止と給与体系の改革などにより、それまで足かせだった慢性病を見事に克服した。米国通として知られる平井CEOはソニーの技術力に米国流の経営システムを組み合わせるよう努力した。新入社員に社内ベンチャー事業への参入を促し、実績が上がれば、入社1年目でも課長に昇進させた。

 2010年に破産宣告を受けた日本航空も社員の30%を超える1万6000人を削減するという大規模なリストラを実行した結果、4年ぶりに経営正常化を達成した。また、金融、鉄鋼、石油化学、電機・電子、造船など主要産業で合併・買収(M&A)など活発な事業再編が起きた。日本は安倍政権発足直後の13年、競争力を失ったIHIマリンユナイテッドとユニバーサル造船を合併し、ジャパン・マリンユナイテッド(JMU)という巨大造船会社を誕生させた。JMUは日本で2位の船舶建造能力を擁する。

 日本企業が海外へと売却されることに対する日本人の見方も変わった。16年に104年の歴史を誇るシャープが台湾の鴻海精密工業に売却されたのが代表的だ。当初日本政府は技術流出防止を理由に産業革新機構(INCJ)を通じたシャープ買収を推進したが、世論調査で日本政府による買収よりも海外売却の方がはるかに高い支持を受けた。

 LG経済研究院のイ・ジピョン首席研究委員は「シャープの海外売却も過去には想像できなかったことだ。日本はデジタル時代に世界のトレンドに乗り遅れたことを教訓として変わりつつある」と指摘した。

ヤン・ジヘ記者
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