福岡市内の民泊で16日、宿泊していた韓国人女性が日本人の貸主に性的暴行を受けるという事件が発生した。事件は個人による犯行だったが、一部の日本人男性は韓国人女性を売春相手など性的対象として見ており、卑劣な認識を捨てられずにいる。比較的治安のよい日本が意外にも韓国人女性にとって危険な場所となっているのは、こうした理由からだ。
「韓流ブーム」に対する反発から始まった「嫌韓運動」は、韓国人女性を集中的に攻撃している。日本人女性の間で韓国の男性俳優の人気が高まると、日本人男性の嫉妬の矛先が韓国人女性に向かった。1960-70年代のいわゆる「キーセン(妓生=この場合は売春婦)観光」を蒸し返すかのように、現代の韓国人女性を卑下しているのだ。
今でも東京都内の大手書店には韓国を「売春輸出国」と表現した書籍が並んでいる。東京で働く韓国人ホステスに対する当てこすりだ。日本国籍を取得して日本に定住している韓国系日本人の呉善花(オ・ソンファ)氏は、ベストセラー『スカートの風』で「韓国の女子留学生は、ホステスとして金持ちの愛人を見つけるのを目標にしているケースが多い」と書いた。元ホステスの呉氏はおかげで現在は日本の大学の教授になっている。
嫌韓ムードが続く影響で、若い日本人男性の中にも極端な考えを持つ人が現れている。そうした人たちが利用するインターネットの掲示板サイト「2ちゃんねる」を見ると、今回の事件の被害者を軽蔑するコメントがほとんどだ。「慰安婦と同じように、(被害者は)売春婦だったのではないか?」「韓国の女はみんな淫乱だ」「夏に露出の多い服を着ている韓国の女を見ると〇〇になる」といった具合だ。もちろんどこの国にもこのようなことを書き込む人間はいる。しかし注意すべきなのは、こうした男性たちが韓国人女性を標的にしている点だ。
韓国人女性に関連する事件が、韓国との交流が多い福岡や大阪で主に発生している点も目を引く。交流が頻繁にあるほど、好感と共に反感も高まるため、慣れ親しんだ地域だからといって油断は禁物だ。