2015年9月「文在寅は共産主義者」発言、韓国検察が突然の捜査

告訴から20カ月が過ぎ検察が書面の陳述書を受け取る

 ソウル中央地検公安2部は12日「文在寅(ムン・ジェイン)は共産主義者だ」と発言し、文大統領から告訴されていた放送文化振興会のコ・ヨンジュ理事長について、11日に本人から陳述書を受け取ったことを明らかにした。文大統領がコ氏を告訴したのは2015年9月だったため、それから1年8カ月が過ぎて突然捜査が行われたことになる。

 検察によると、コ氏が提出したは陳述書は40ページからなるが、これに添付資料を合わせると500-600ページになるという。コ氏は前回の第18代大統領選挙直後の2013年1月、ソウル市中区のプレスセンターで開催された「愛国市民社会陣営新年祝賀会」において「私は1982年に釜山地検公安部検事として在任していた当時、釜林事件(1981年に当時の全斗煥〈チョン・ドゥファン〉政権が反対派を弾圧した事件)について捜査を行った」「釜林事件は民主化運動ではなく共産主義運動であり、その事件の弁護士を務めた文在寅候補が共産主義者であることを確信した」と発言し大きな問題となった。この発言を受け、当時新政治民主連合(共に民主党の前身)の代表だった文大統領はコ氏を名誉毀損容疑で告訴し、1億ウォン(現在のレートで約1000万円)の損害賠償を求めた。

 その後検察の捜査は進まなかったが、裁判所は損害賠償訴訟の判決を先に出した。ソウル中央地裁は昨年9月、コ氏に3000万ウォン(約300万円)の賠償を命じる判決を下している。

キム・ジョンファン記者
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