なぜそこに? 学生ズボンの名札、縫い付け位置で物議 /全州

なぜそこに? 学生ズボンの名札、縫い付け位置で物議 /全州

 韓国南西部、全羅北道全州市のA中学校は昨年9月、制服と体操服に無料で名札を付けるという条件で制服の納入業者を選定した。体操服の冬服、夏服の上下に計4個、冬服のベスト、シャツ、ジャケットに各1個、夏服の上衣に1個の名札を縫い付けることにしていた。

 だが5月、全羅北道教育庁(教育委員会に相当)は制服に名札を縫い付けるのではなく、付け外しができる名札を使用するよう各校に指示した。学校の外で名札により名前が他人に知られるのは、生徒の人権侵害に当たるとの理由だった。このとき、業者はA中学校に夏服を先に納入し、冬服の製作に取り掛かっていた。

 同校では新入生に5月半ばごろから夏服を着せる。学期が始まる3月に合わせて冬服を製作すれば2カ月ほどしか着られず、再び冬服を着る10月ごろには成長した体に合わなくなることがあるためだ。

 教育庁の指針に従い、A中学校は冬服のジャケットとベストには名札を付けず、校内では学生証を首に掛けさせた。残った名札2個は悩んだ末、制服の上下の内側に付けることにした。紛失に備えるためだったという。

 だが、制服ズボンのファスナーの内側に付けた名札が物議を醸した。ある保護者が「よりによってなぜ敏感な身体部位の近くに名札を付けるのか」と問題視したのだ。これを受け、同校はズボンの内側に付けていた名札を全て外すことを決めた。同校の関係者は「業者が腰の部分は生地が厚くて縫い付けにくいというので、ファスナーの方に付けようといった。結果として思慮に欠ける行動になった」と釈明した。

全州=キム・ジョンヨプ記者
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