故意の事故で保険金詐取、出前配達員86人を検挙 /ソウル

 ソウル九老警察署は5日、仲間の飲食店配達員と組み、故意に交通事故を起こして保険金をだまし取ったとして、詐欺容疑でA容疑者(20)を逮捕し、B容疑者(22)ら85人を在宅のまま調べていると発表した。

 警察によると、A容疑者らは2011年11月から昨年10月にかけて59回にわたりわざと交通事故を起こし、保険会社から1回数百万ウォン(数十万円)ずつ、総額1億7000万ウォン(約1600万円)余りを受け取った疑いがもたれている。

 容疑者らはいずれもソウルの恩平区と麻浦区の飲食店で働く出前配達員だった。4-5人の仲間が乗った車に別の1人が配達用のバイクで衝突し、病院に2-3日入院して保険金を受け取る手口を主に使っていた。バイクの運転者は勤め先の店主に「出前の配達中に誤って事故を起こした」とうそをついていた。元々配達中の交通事故が多いため、店主らは故意に起こした事故とは疑わなかったという。事故による保険料の引き上げ分は店主らが負担した。

 容疑者らは一般人相手にも保険金詐欺を働いた。夜の歓楽街で飲酒運転をしていそうな車を物色し、その車の前で車を急停止させて衝突事故を起こす手口を使った。相手が警察に通報しようとすれば入れ墨を見せて脅し、驚いて逃げればひき逃げとして通報し、示談金を巻き上げた。警察は、容疑者らに対する保険金の支払いが頻繁に発生するという通報を複数の保険会社から受け、捜査していた。

キム・ギョンピル記者
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