外国人労働者の雇用、日本は韓国型モデルに関心

専門家「失業率に悪影響与えない」、韓国型モデルを肯定的に評価
一部では「外国人労働者よりロボット」との声も

 農業が盛んな秋田県は、住民のおよそ3人に1人(32.6%)が65歳以上の高齢者だ。市街地の高齢化率はやや低いものの、郊外には1000人ほどの住民のうち半分以上(52.4%)が高齢者という集落もある。

 高齢化による農村の人手不足を解消するため、日本政府が農業分野でも外国人労働者を受け入れるかどうかを検討し始めた。4日に開く「国家戦略特区諮問会議」(議長・安倍晋三首相)でこの問題の議論を始め、合意に至れば来年に関連法を改正する考えだ。本国で農業に一定期間従事した経験があり、基本的な日本語ができる人に限って受け入れ、日本人と同水準の賃金を払うといった条件を受け入れ側に課す見通しだ。

 日本の人手不足は、農村に限ったことではない。全国各地の高齢者施設や建設現場でも「人が足りない」と悲鳴が上がっている。日本は昨年以降、家事代行、介護、建設など一部の分野を対象に外国人労働者を受け入れ始めている。

 この過程で「韓国型モデル」に対する関心も高まりつつある。「日本が労働力の争奪戦で韓国に押されている」という声が強まるなか、日本経済団体連合会(経団連)は昨年12月に東京都内で専門家会議を開催。福島大学の佐野孝治教授(経済経営学類)はこの席で、韓国の外国人労働者政策を紹介した。

 佐野氏は韓国型の外国人受け入れモデルの特徴について、韓国人の雇用を保護し(韓国人優先雇用)、同水準の賃金を支払い(差別禁止)、外国人労働者の入国・勤労・出国を国が管理し(透明性の確保)、雇用期間を最長で4年10カ月に制限している(定住化防止)と説明した。同氏は「失業率への悪影響はなく、一部で差別が存在するものの韓国人と外国人の賃金格差は合理的な水準に収まっており、雇用期間も制限的で、比較的透明だ」と、韓国型モデルを肯定的に評価した。

 厚生労働省所管の独立行政法人、労働政策研究・研修機構も昨年1月、ほぼ同じ内容の報告書を作成した。

 一方で「外国人を下手に受け入れれば弊害も大きい」といった反発も少なくない。むしろ「ロボット」を使うべきだとの意見もある。経済誌「日経ビジネス」は「日本で働き手が減っているが、人手不足はロボットで補える。移民よりもロボットの方がましだ」とする記事を掲載した。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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