知的障害者を12年間無給で働かせた60代夫婦を検挙 /忠北・清州市

牛44頭の飼育に従事、倉庫の片隅の小部屋で生活
19年前に失踪、小学生より知能が劣り「年取った子ども」呼ばわり

 知的障害者に対し、12年近くにわたって賃金を支払わずに仕事をさせていた60代の夫婦が警察に検挙された。

 知的障害2級のAさん(47)は2004年ごろから、忠清北道清州市清原区梧倉邑にあるK容疑者(68)の畜舎で、44頭の牛を飼育する仕事に従事し、畜舎の隣にある倉庫に設けられた広さ6.6平方メートルの部屋で暮らしていた。知能が小学生よりも劣るとされ、近所では「マンドゥギ(年を取った子ども)」と呼ばれていた。

 Aさんは以前、清州市興徳区五松邑に住んでいた。K容疑者の畜舎がある梧倉邑からは20キロほど離れていた。Aさんは1997年夏に家を出た後、道に迷って帰れなくなったと推定されている。現在知られているのは、Aさんが2004年ごろ、牛の仲買人に連れられてK容疑者の元へ来て、それから12年間無給で働いてきたということだ。Aさんの母親(77)は現在も五松邑に住んでおり、19年前に息子が行方不明になったとして、警察に届け出ていた。

 Aさんの奴隷のような生活はあっけなく終わった。今月1日午後9時ごろ、Aさんは集落の近くにある工場の軒下で雨宿りしていた。そのとき、警備会社が設置した警報器が作動した。現場に出動した警備会社の警備員は、Aさんを警察に引き渡した。警察はAさんをK容疑者の元へ連れていき、それから1週間後、K容疑者を読んで事情聴取を行ったところ「賃金は支払っていなかったが、監禁したり、強制的に働かせたりしてはいない」との供述を得た。警察は14日午後、Aさんを病院に入院させた。Aさんはまだ母親と再会してはいないという。

清州=劉泰鍾(ユ・テジョン)記者
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