有名小説家の黄晳暎(ファン・ソギョン)氏=写真=がこのほど、韓国文学の低迷について「現在の韓国文学がこのありさまになったのは、大学の文芸創作学科のせいだ」と発言して物議を醸している。黄氏は10日、ソウル市内の教保ビルで行われた人文科学講演で、「文芸創作学科では文章を書く技術を教えるが、そのためか最近の作家は叙事や世界観が足りず、作品に哲学が欠けている。文芸創作学科で学んだ作家が多すぎて、文学賞本選に進む作品はすべて無難だし、文章や構成は良いが、どの作品もみんな同じだ」と言った。黄氏は東国大学哲学科を卒業しており、自身が哲学を専攻した理由を説明する際、文芸創作学科に対する自身の考えを述べたものだ。
黄氏の発言を伝え聞いた詩人のクォン・ヒョクウン漢陽女子大学文芸創作学科教授は11日、フェイスブックに「実に安易な結論だ。文芸創作学科の学生たちを魂のない技術者と見なしているのか」と反発した。
クォン氏は「彼らが就職も金もあきらめてこの学科を志願しているのが見えないのだろうか。『セクハラ(性的嫌がらせ)はスカート丈のせいだ』という主張と何が違うのか。学生たちは一度文章を書こうと決めたら、夜も寝ずに書く。夜を明かしてくぼんでしまったが、澄んでいる彼らの目をあのように侮辱することはできない」と反論した。
クォン氏のフェイスブックには「大人と言われる方々、言葉を慎むべきでは。文芸創作学科の学生たちに会って、一度授業をやってみてから発言して」というコメントをはじめ、黄氏を批判する文章が続々と寄せられている。