ロッテグループの辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長(92)=日本名・重光武雄=の次男、辛東彬(シン・ドンビン)韓国ロッテグループ会長(60)=同・重光昭夫=が日本のロッテも事実上掌握したことが分かった。辛格浩総括会長の長男、辛東主(シン・ドンジュ)前日本ロッテホールディングス副会長(61)=同・重光宏之=が今年初めにロッテの全ての職務を解任された後、辛格浩総括会長が兼務してきた日本のロッテ関連業務を辛東彬会長が引き継いだ格好だ。
今年3月にベトナムで辛東彬会長は韓日のロッテ食品系列企業の代表らを集めた「グローバル食品戦略会議」を開いた。席上、日本のロッテホールディングスの佃孝之社長(72)は「One Lotte, One Leader」という文字を掲げ、「韓国と日本のロッテは1人のリーダーの下で協議しして動かなければならない」と述べた。
韓国ロッテ関係者は「日本のロッテを統括する佃社長が辛東彬会長を公式なリーダーとして認めていることを表明したものだ」と受け止めた。日本の財界では辛東主前副会長の解任以降、佃会長が日本のロッテを率いるのではないかとの観測もあった。
6月18日に東京で日本の金融業界関係者60人を集めて行われた企業説明会も同様だ。辛東彬会長は「企業は成果を示さなければならない。日本のロッテも奮起すべきだ」と強調した。日本ロッテはかつて韓国ロッテの母体となったが、日本ロッテの売上高は現在、韓国ロッテの約7%にすぎない。財界関係者は「辛東彬会長が日本のロッテも確実に率いていく意向を公にしたものだ」と評した。
辛東彬会長は今月8日に開かれるグループ社長団会議で「新リーダーシップ」に言及する可能性がある。辛東彬会長の今年の訪日回数は昨年の2倍に達している。ロッテ幹部は「今年に入り辛東彬会長の海外出張が多く、報告する時間がないほどだ。辛会長が韓日のロッテをいずれも掌握していくことは確実だが、そのプロセスは父親の辛格浩総括会長が調整していると見るべきだ」と話した。