今年6月の統一地方選挙で京畿道議会議員への立候補を予定している野党・新政治民主連合の予定候補者が、旅客船「セウォル号」沈没事故現場で、修学旅行中だった檀園高校(京畿道安山市)の行方不明者の家族の代表者を装って活動していたとして、今月18日に予定候補者を辞退していたことが分かった。「臨時保護者対策委員会」の代表を務めていたソン・ジョングン氏は17日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が珍島体育館を訪れ、行方不明者の家族たちと面談を行ったときに司会を務めた。ところが、ソン氏は行方不明者の家族ではなく、統一地方選挙で京畿道議会議員(安山市第4選挙区)への立候補を予定している新政治民主連合の予備候補者だった。また、同党京畿道支部の発起人として名を連ねてもいた。このような事実が明らかになり、インターネットユーザーたちは「行方不明者の家族でもないのに、家族の代表になりすまし、大統領や国民をだました」「事故を政治的に利用している」などといった反応を見せた。
ソン氏は21日、本紙の電話取材に対し「政治活動を始めてから2-3カ月しかたっておらず、普段から牧師として働いているため、事故現場に行かざるを得なかった。だが、誤解を招きかねないと考え、自ら予定候補者を辞退した。周囲の人たちも、私が行方不明者の家族ではない、単なる個人的なボランティアだと知っていた」と釈明した。ソン氏は18日に予定候補者を辞退し、ソン氏が務めていた保護者対策委員会は新たに代表を選出した。