自宅トイレのドアの取っ手が壊れたため、5日間にわたって閉じ込められていた40代の女性が警察に救助された。京畿道楊平警察署玉泉派出所(日本の交番に相当)によると、今月24日午後0時56分ごろ「留守番している娘と数日間連絡が取れない」との通報があった。今月20日から約3週間の予定で欧州を旅行している夫妻からの通報だった。夫妻はソウル市内に住む娘(41)に、留守番と犬、猫の世話を依頼したが、連絡がつかなくなったというのだ。
キム・ジェチュン警衛(警部に相当)とパク・ピョンウク巡警(巡査に相当)は、凶悪犯罪の被害に遭った可能性を念頭に置き、通報から5分後に現場に出動した。この家の周辺にはほかに建物がなく、門には鍵が掛かっていた。キム警衛は警備会社の社員を呼び、午後1時26分ごろ門を開け中に入った。そのとき、トイレの中からかすかなうめき声が聞こえた。ドアを開けたところ、便器にもたれかかったままぐったりしていた娘がか細い声で「ありがとう」と言った。
警察によると、娘は今月20日午後、この家に到着した直後にトイレに入ったが、ドアの取っ手が壊れて出られなくなり、窓がないため助けを求めることもできず、トイレに閉じ込められていたという。娘はドアを足で蹴ったり、シャワーヘッドでたたいたりしたが、木製のドアは壊れず、電話器がないため連絡もできなかった。
キム警衛は「娘は閉じ込められていた間、水だけ飲んで耐え抜いた、と話している」と語った。