「もう大丈夫。4日から始まる団体戦でいい成績を残したい」
1日(韓国時間)、五輪で複数の種目が行われているロンドンのエクセル展示会センター。フェンシングの練習場に、韓国代表のシン・アラムがチームメートと共に明るい表情を浮かべながら登場した。ラフなトレーニングウエアで髪を下ろした姿は、ピスト(フェンシングの試合用コート)の上で鋭い目つきで相手を凝視する刺客の様相とは全く異なっていた。
先月31日にフェンシング女子エペ個人準決勝で、シン・アラムは国際フェンシング連盟(FIE)の不手際によりメダルを逃した後、号泣しながらピストを離れなかった。
「高いお金を払って試合を見にきてくれた方々に本当に申し訳ない。私のせいで後の試合が全て遅れてしまったので」
だが、ピストを離れなかったのには訳があった。フェンシングでは、判定に異議があれば、選手がピストを離れる前に抗議しなければならない。ピストを離れてしまえば、判定結果を受け入れたと見なされるからだ。