■「目立とうとして逆にめちゃくちゃに」
なぜこのようなことが起こったのだろうか。KARAなどが所属しているDSPのユン・ホングァン取締役は「新曲を発表してから4週間もすると『食傷気味だ』といわれるため、製作者側は何とかして他の曲より目立つコードやリズム、目新しい歌詞を書かなければならないというプレッシャーを受けるようになった。不規則で速い曲調に歌詞を無理やり当てはめるので、歌詞がバラバラになり、奇妙な新造語が混じるようになる」と説明した。
さらに深刻な問題は、このようなでたらめな歌詞に対する法的・制度的な監視・浄化システムが皆無だという点だ。女性家族部(省に相当)の傘下にある青少年保護委員会が「青少年有害メディア審議基準」を適用し、アルバムや動画メディアを審議しているが、暴力性・扇情性などを規定しているだけで、国語破壊ともいえる難解で散漫な歌詞に関する規定は全くない。
韓国コンテンツ振興院のユン・ホジン首席研究員は「特に公衆の電波による放送で、国語破壊ともいえる歌詞が含まれた歌を無差別に流すのは、社会的悪影響と波紋が、インターネットと比較できないほど大きい。政府レベルはもちろんのこと、放送各社も過度におかしな歌詞に対しては、厳格にチェックし制裁を加えるべきだ」と主張した。歌謡曲評論家のイム・ジンモ氏は「歌詞やダンスなど、あらゆる要素が激しく変化し続けている。K-POPを自国の言語に翻訳して聞いている海外ファンも多いのだから、外国に出しても恥ずかしくないレベルの歌詞を作るべきだ」と話した。