▲3月3日午後、ソウル市恩平区のあるコンビニで「ポケモンパン」が一時品切れになったという案内文が掲示されている様子。/写真=読者提供
ソウル市松坡区に住む社会人のイ・ミンファンさん(32)は、2月28日から3日間、出勤・退勤の時間や昼休みが来るたび近所のコンビニを訪れた。2月24日に販売が始まった「ポケモンパン」を探すためだった。3日間で7カ所のコンビニを回ったが、イさんは一度もこのパンを買うことができなかった。イさんは「パンの袋に入っているシールを一つ一つ集めていた思い出が次々と浮かんできて、そわそわしながらパンを探し回って..
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▲3月3日午後、ソウル市恩平区のあるコンビニで「ポケモンパン」が一時品切れになったという案内文が掲示されている様子。/写真=読者提供
ソウル市松坡区に住む社会人のイ・ミンファンさん(32)は、2月28日から3日間、出勤・退勤の時間や昼休みが来るたび近所のコンビニを訪れた。2月24日に販売が始まった「ポケモンパン」を探すためだった。3日間で7カ所のコンビニを回ったが、イさんは一度もこのパンを買うことができなかった。イさんは「パンの袋に入っているシールを一つ一つ集めていた思い出が次々と浮かんできて、そわそわしながらパンを探し回っている」と語った。
最近、イさんのような20-30代の間で「ポケモンパン」が話題だ。日本アニメ「ポケットモンスター」に登場する数百種類のキャラクター「ポケモン」を前面に押し出した商品で、1998年に発売されて2000年代前半まで販売が続いた。1個500ウォン(現在のレートで約48円。以下同じ)のパン1袋にポケモンのシールが一つ入っていて、当時、このシールを種類ごとに集めることが子どもたちの間で大流行した。
食品メーカーのSPC三立が2月24日、この製品をおよそ20年ぶりに再販した。そこで1990年代後半から2000年代前半の時期に子ども時代を過ごした現在の20-30代前後の若い層が、思い出を懐かしみつつポケモンパンの購入に乗り出しているのだ。パン1袋1500ウォン(約144円)だが、パンを食べるためというより、パンの袋に入っているポケモンのシールを集めようという人が大部分。発売からわずか1週間で150万個が売れた。
一部のコンビニでは、ポケモンパンの入荷時刻に消費者が押し寄せる現象も起きた。このパンを欲しがる客が多いせいで「早期品切れ」になり、特別に案内文まで掲示する店も現れた。ソウル市恩平区のあるコンビニの店主ファン・ヒョンジャさん(58)は「ポケモンパンを探して歩き回る青年が多く、いっそのこと、ポケモンパンが入ってくる時間を書いてカウンターに貼っておいた」とし「すると3-4人くらいの客がその時間帯に現れて待っていて、全部買っていった」と語った。ネットオークションのアプリなどでは、ポケモンパンに入っているシールだけを値段上乗せで売る人も出てきた。人気キャラクターの「ゼニガメ」のシール1枚をパンの価格(1500ウォン)の10倍に当たる1万5000ウォン(約1440円)で売る、というようなやり方だ。
ク・アモ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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