日本の造船業が相次いで没落している。日本の造船業界2位、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)は最近新造船事業からの撤退を表明。三菱重工も液化天然ガス(LNG)タンカー事業から撤退すると発表した。日本の国土交通省が先月、世界貿易機関(WTO)に韓国の造船業界を提訴したことも自国保護が目的と分析されている。日本の造船業界による昨年の受注量シェアは13%で、韓国(37.3%)、中国(33.8%)に遠く..
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日本の造船業が相次いで没落している。日本の造船業界2位、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)は最近新造船事業からの撤退を表明。三菱重工も液化天然ガス(LNG)タンカー事業から撤退すると発表した。日本の国土交通省が先月、世界貿易機関(WTO)に韓国の造船業界を提訴したことも自国保護が目的と分析されている。日本の造船業界による昨年の受注量シェアは13%で、韓国(37.3%)、中国(33.8%)に遠く及ばない。
日本はかつて「造船大国」として君臨していた。1956年の新造船市場で世界首位となった後、数十年間にわたりトップの座を守った。1980年代初めの時点でも世界の新造船の半分以上を建造し、他国を大きくリードしていた。
順調だった日本の造船産業が崩壊した理由は何か。それは「過剰な構造調整」のせいだった。日本はオイルショックで船舶需要が減少すると、1978年、87年の2回にわたり、構造調整を断行した。生産設備を削減し、低コストで船舶を生産するために「標準船舶」を掲げた。それまでに開発してきた船舶を標準化し、同じ船を建造して売る方式だ。船会社は日本の造船企業が要求事項を反映できなくなったことで発注を減らした。
造船業による投資が減り、設計・研究人材が削減されたことで、東大など日本の大学は相次いで造船学科を廃止した。後継者がいなくなれば、高齢化が進むのは当然だ。設計人材が不足すると、日本は急激な技術変化にも対処できなくなった。日本は最近になって人材確保に乗り出したが、日本の造船産業の復活は難しいとの見方が大勢だ。
幸い日本から王者の座を引き継いだ韓国はまだ首位を守っている。しかし、日本と同じ道を歩まないという保証はない。造船業の低迷と採用削減を受け、韓国の大学は造船・海洋関連専攻の統廃合を進めている。関連専攻からの学生離れが進んでいるからだ。大手造船会社では人員削減と勤続年数の長期化が重なり、高齢化が起きている。
専門家は「若い人材が造船業に目を向けなくなれば、日本のように技術の断絶が起きかねない」と異口同音に指摘する。当面は優秀な人材が造船業を避けないように努力すべきだとの意見だ。研究機関、機材・資材会社、海事機関などが造船業の専門人員を拡充し、政府もさまざまな政策的支援を行うべきだとの声が上がっている。
没落するとは思えなかった日本は、世界市場の流れを読めなかった戦略の誤りで造船業世界首位の座を韓国に譲り、二度と返り咲くことはできなかった。日本を見ていると、「未来の機会は思ったよりも遅く到来し、未来の危機は思ったより早くやって来る」というある未来学者の言葉が頭に浮かんだ。韓国も迫る危機に備えなければならない時期に来ている。
アン・ソヨン記者(産業部)
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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